地震が多く四季の変化に富んだ日本独特の気候風土は、
この国の建築技術を高めてきました。
1300年以上、風雪に耐えた「法隆寺」に代表されるように、
木造建築を長年にわたって保つ技は、
世界にも類を見ないものです。

町家大工都倉もそんな伝統構法の流れを組んでいます。
墨付けは構造や設計に合わせて材木になるべく無駄が出ないように。
木材の特徴やそれぞれの反りやねじれ、向きや流れを見ながら
熟練の職人が一本一本丁寧に加工する刻み。
刻まれた仕口を組み合わせて、柱と梁で組み上げる。
そうしてできた伝統構法の建物は
地震の揺れに併せて建物自体が揺れて力を受け流す柔構造のため、
日本の風土に適した理にかなった構造と言えます。

自然素材と伝統構法でつくられる家は、
人にも環境にも優しい心豊かになる住まいです。
現代においてはご予算や工期に合わせて
機械での加工することも可能ですが、
ノコギリやカンナ、ミノを使った手刻みができる技を大切にし、
伝えていきたいと思っています。

職人達は日本家屋の修理修繕もこなせる
高い技術を持っています。
ちょっとした修理修繕から
ライフスタイルの変化に合わせたリフォーム・リノベーションまで。
より住み心地の良い家に変えていく技術も
町場の大工として大事にしています。

家も呼吸をします。
家も生きています。
建てる家と育った木の環境を近いものにすることは、
永く快適に暮らすためにはとても大切なことなのです。
町家大工都倉では施主様のご要望に合った、
東京多摩産を主に使用しています。とても質の高い木材です。

自然素材の土壁と無垢な材木でつくられた家は、
シックハウス症候群などの
建材由来のアレルギー対策としてとても有効です。